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役員報酬の適正額はいくらなのか?

役員報酬の適正額はいくらなのか?

●はじめに

役員報酬の設定をする時にどうやって決めていますか?
恐らくですが役員報酬を低めに設定して法人に利益を残した場合の法人と、
限界まで役員報酬を取った場合の所得税の額を比較して決めているケースが多いと思います。

その時の注意点としては社会保険料を加味するということです。
当たりまえですが役員報酬が高ければ社会保険の負担は大きくなるからです。

社会保険料を「税金」として考えるのであれば当然するべきだと思います。
しかし、実は社会保険料をその計算に含めて考えてしまうと、あまり計算する意味がありません。


●実際に計算してみる

(前提)役員報酬支給前の利益が1,000万円

 

ケース① 役員報酬年間1,000万円 法人利益0円

利益0

この場合は法人税は出ませんので均等割りの71,000円のみとなります。
個人の所得税・市県民税・社会保険料の合計が2,622,102円となります。
さらに、社会保険料には会社負担分もあります。それが1,161,702円
合計で3,854,804円の税金を支払うことになります。


ケース② 役員報酬年間120万円 法人利益880万円

120万

この場合は法人税・法人市県民税の合計が2,352,040円となります。
個人の所得税、市県民税・社会保険料の合計が177,688円となり、
社会保険料の会社負担分は166,788円になります。
合計で2,696,516円

※全て概算値になります。厳密に計算すると多少の誤差は生じます。
※また会社負担分は法人の損金になりますがそこまでは計算していません。


●社会保険料の会社負担額を含めると役員報酬は低い方が有利になる

上記の例からわかるとおり、役員報酬の設定をする際に、国及び地方公共団体へ支払うものを
全て税金に含めて(社会保険料の会社負担分も含めて)計算した場合には役員報酬の額は低く設定した方がトータルの支出は少なくなります。

社会保険料には天井がありますので、それを超える場合はそうではないと考えるかもしれませんが、
その場合は所得税の負担がかなり大きくなってしまうので結局同じ結果となります。

ですから、「1円でも国に支払うものは安くしたい」と考えるのであれば役員報酬は限りなく少なくするのが一番有利ということになります。


●そうは言っても皆どうやって決めているのか?

そうです。役員報酬が年間120万円というのは現実的ではありません。
当然ほかに所得がなければそこから生活費をねん出するわけですから年間120万円では生活ができません。

会社負担は切り離して考える

会社負担は会社が支払うものだと割り切って無視する。
この考え方は出来る人と出来ない人がいると思いますが私はこの考え方個人的には好きです。

どちらにお金を残したいのか

乱暴な言い方かもしれませんが、正直役員報酬をどう割り振ってもそんな変わらないです。
だから個人にお金を残したいのか?法人に留保したいのか?によって決めるというのも手です。

私自身は可能な限り役員報酬を取るようにしています。
会社のお金と個人のお金を明確に分けて考えていますので、正直なところ社会保険料の会社負担分は全く気にしていません。

法人税の実効税率と個人の実行税率を見ながら限界まで役員報酬を設定しています。

先ほどの例をもう一つ追加して考えてみましょう。

 

(役員報酬1000万円、法人の利益0円)

利益0

法人の実行税率 計算不能
個人の実効税率 26.22%

①+②+③=3,854,804円


(役員報酬500万円、法人の利益500万円)

500

法人の実効税率 25.21%
個人の実効税率 21.70%

①+②+③=3,040,250円

 

(役員報酬120万円 法人の利益880万円)

120万

法人の実効税率 26.73%
個人の実効税率 14.81%

①+②+③=2,696,516円

 

さすがに最高額と最低額を比べてしまうと120万円ほどの差がありますので、損をした気分になってしまうかもしれませんが、
現実的な範囲で数字をいじってもそれほどの差が生まれません。(500万円・500万円を400万円・600万円に変えても数十万円の差は出ません。)

それよりもどちらにお金を残すのが自分にとって一番いいかを考えた方が良いと私個人としては思います。


●じゃあなんで私は役員報酬を多めに設定するのか?

社会保険料まで含めるとトータルの支払いが多くなるのはわかっているのですが、私個人は役員報酬を多めに設定しています。

それはなぜか?個人にお金を残したいからです。

誤解を招くかもしれませんが、自分だけお金持ちになればいいという考えではありません。
経営をしているのが株式会社だったらそうはしなかったと思います。

そこには明確な理由があって、税理士法人というのは税理士業しかやってはいけない法人だからです。
仮に他の事業がやりたいと思っても税理士法人にお金を残していては使うことができませんし、そもそそ、私は会社のお金と個人のお金を明確に区別していますので、自分の会社は自分の会社なのですが、会社のお金は全部自分のお金かとというとそうではないからです。

なのでいつでも好きな事に使うことができる資金を蓄えるのが目的で個人にお金を残すようにしています。
もちろん役員報酬の全てを生活費や個人的なものに使うことはせず大部分を再投資用資金として貯蓄しています。


●まとめ

役員報酬の設定は非常に難しいです。
よく「いくらにしたら良いですか?」と聞かれることもありますが、
社長の場合は「●●●円が良いですよ!」と明確な答えを出すことができません。

その社長の価値観だったり、生活環境にもよる部分もありますし、単にトータルの税金を低くするのは簡単なのですが現実的にはそうはいかないからです。

例では1000万円と仮定して計算をしましたが、実際にそのように行かないことの方が多く予定より会社に利益が出ることもあれば少ないこともあります。

そんな中で役員報酬を設定しなくてはなりませんので不確定要素も大きく簡単ではありません。

最近の税制では個人の税金を上げて法人の税金を下げる方向ですので社長一人の役員報酬の増減させて節税を図るのが難しくなってきています。

それならそれで役員報酬で節税を考えることはやめて無理な税負担が掛からない範囲内で自分がどうしたいかを重視するのが良いのではないかと私は思います。

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